どんなお米？
「人と生きものにやさしい米づくり」
朱鷺（トキ）は世界農業遺産の島、佐渡に棲む鳥で国の特別天然記念物に指定されています。
かつて日本に棲む朱鷺が全滅し、多くの人の努力で復帰することができました。高度経済成長による環境への負荷が朱鷺の生息域を縮めてしまいました。
朱鷺を全滅に追いやった原因の一つは農業です。化学肥料や農薬の乱用、生産調整によって餌場が減少したことで、生きものとの共生ができなくなりました。
朱鷺とともに暮らしていく環境を維持するために、長畝生産組合は佐渡の中でもいち早く「人と環境にやさしい農業」に取り組みました。
農薬や化学肥料を極力減らし、生きものたちのいのちを大切にした環境との共生を心がける農業です。

長畝生産組合は、生きものが棲める環境を作り、安全性を心がけた米づくりに取り組んでいます。
世界農業遺産の島･佐渡で自然と地域が共生する「環境共生型農業」。
長畝生産組合は、豊かな自然環境を守るために「生きものを育む農法」を取り入れています。

世界農業遺産とは
佐渡の農業関係者の取り組みが、後世に残すべき生物多様性を保全している農業上の土地利用方式や景観についてFAOが認定する「世界農業遺産」に2011年6月に登録されました。
ジアス(GIAHS:世界農業遺産)とは、FAO(国連食糧農業機関)が提唱している「Globally Important Agricultural Heritage Systems」の略称です。
後世に残すべき生物多様性を保全している農業上の土地利用方式や景観について、FAOが認定するものです。

世界農業遺産の島･佐渡で自然と地域が共生する「環境共生型農業」
長畝生産組合は、豊かな自然環境を守るために「生きものを育む農法」を取り入れ、その結果検証を自ら実施し、よりわかりやすくお米の安全性や環境の豊かさを伝えています。
(6月第二、8月第一日曜日は全島一斉生きもの調査の日)

「生きものとの共生で重要なことは生態系の再生です」
水田に水を溜めたり、自然の湿地を再生したり、ビオトープを設置→小さな生きものが棲むようになる→水田は朱鷺の餌場となります（写真　環境共生型農業)。

「生き物を育む農法」
生き物が一年中安心して暮らせる環境を田んぼの周辺に設けます （写真 次のメールで送ります）。

●水田や水路の江(深み)
生きものたちの水がなくならないよう深みを作ります。
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●冬水田んぼ(冬期湛水)
冬の間も水を張り、生きものが一年中暮らせる環境を維持します。
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●魚道
田んぼと水路をつなぎ、生きものが自由に出入りできるようにします。
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●ビオトープ
ビオトープとは、野生の動植物が生態系を保ち、生存できる環境のことをいいます。